Q&A

犬編

上手に耳掃除するポイントは?
暴れるケースの多くはすでに病的な状態になっていて痛いから暴れることが多いので一度病院で診てもらっておく必要があります。
犬の耳道はL字型にカーブしているのでなかなかおくまでは見ることができません。
そういった構造上、奥の汚れを綿棒できれいにぬぐい取ることはまずできないですし、かえって汚れを奥に押し込んでしまったり耳道を傷つけることになりかねません。

私は耳道洗浄液を耳にたらして耳道をマッサージしてぶるぶるさせて遠心力で液を排出させる方法をお薦めしています。
綿棒は耳道の入り口付近のヒダの間を掃除するにとどめてもらっています。
洗浄液をいやがる場合は人肌に温めたり、油性のタイプを使うといやがらない場合もあります。
鼓膜に近い場所はふつうは綿棒では届かないし見えません。入り口がきれいでも奥が汚い子も時々いますので注意してください。
尿の回数が増えてきました。気をつけることは?
尿の回数が増える場合、尿量が増えて結果回数も増えている場合(多尿)と一回量が少なく回数が増えている場合(頻尿)があります。

頻尿は膀胱・尿道・前立腺・膣などに問題のある場合が多く、多尿の場合は、腎臓病・糖尿病の他、クッシング症候群や子宮蓄膿症、脳や代謝系に問題のあることもあります。
尿を検査してもらうだけでこれらの病気からいくつかの病気は除外できますので、一度病院で検査受けていただくことをお薦めします。その場合、おしっこがたまった状態で連れて行くか、きれいな瓶などに10ml程度のおしっこを取って持って行かれても良いでしょう。
多少ゴミや毛が入ってもスクリーニングの検査は可能です。
蒸発したり時間がたつと検査結果の信頼性が低くなりますので、取ったらなるべく早く検査してもらってください。

多尿の場合はおしっこが薄くなってきます。飲水量も増えます。
普段からおしっこの色や水を飲む量にも注意してください。
引っ越しの時に注意することはありますか?
尿犬は家よりも飼い主さんにより執着すると言われていますが、 環境の変化と移動がストレスになることは間違いないと思います。
敷物や食器などいつも接しているものは、新調しようとせずそのまま古いものを使ってください。
においが残っている方が安心するので敷物は洗濯もしない方が良いです。
家が変わったこと以外は極力変化させないようにすることが重要です。
しばらくはなるべく家族の誰かが一緒にいるようにして1人にしないようにしてください。

移動の際、乗り物になれていなくて興奮したり酔ってしまう子は病院でお薬を処方してもらうと良いでしょう。
また、犬が落ち着いてリラックスできるフェロモンを利用した製品がでていますので動物病院で相談してみてください。
薬を飲ませるコツを教えてください。
錠剤やカプセルはなるべく奥の方に入れてやる方が犬は楽に飲み込めます。
はき出してしまうのは、薬を入れる位置が手前すぎるので舌で押し出せてしまうからです。
かなり奥の方まで指を入れても犬は「オェ」とはなりません。インプッターという投薬器具を使うとうまく奥に入れられます。
食事の制限がなければ、チーズやちくわなどに埋め込んでパクッと食べさせてしまうのも手です。
嗜好性の高い薬を包むサプリメントも市販されています。砕いたりカプセルから出して与えるやり方もありますが、それをしてはいけない薬(除方・腸溶など)もありますので必ず確認してください。
粉にすると極端に苦かったり嗜好性が悪いものもあります。
粉末や顆粒のものは、水やガムシロップやコーヒー用ミルク、マヨネーズなどで練って歯茎と唇の間に塗りつけるとなめてしまいます。

いやがる薬ほど少量ずつ何回にも分けてなめさせるのがポイントです。
この際、いったんなめる舌の動きが止まるまで次に塗り込むのは待ってください。水薬もこの方法ですこしづつ与えてください。
いろいろな剤型で処方できる薬が増えていますので、うまくいかなければ剤型を変えてもらうのも良いかもしれません。
最近、フードに飽きてきたようなのですが。
同じフードでも製品ロットが変わると嗜好性が変わることもあります。
家畜化される前の犬や猫は食べ慣れないものにたいしては慎重になる(なかなか受け入れない)特性が会ったと言われています。
今のわんちゃんはその傾向は薄いように感じていますが、私は、ある味に固執させてしまうのはあまり良くないと考えています。
それは、年齢や病気によって食事内容も変化させていく必要が出てくるからです。

人間が「好き嫌いせず何でも食べなさい」と言われるのはバランスよく栄養をとるためですが、わんちゃんも好き嫌いが少ない方が食事変更が簡単です。
犬も長生きできるようになりましたので長生きしてくれればしてくれるほど食事変更の必要性は出てきます。
そこでうまく食事変更ができるかどうかで、そこからさらに長生きできるかどうかが変わってきます。そのためにもいろいろの味に慣れさせておいた方が良いと考えています。
その年齢ステージにあった適切なフードをドライ・缶とわずワンちゃんが嫌いでない何種類かをローテーションで与えるも良いと思います。
新しいフードに変えにくい場合は今までのフードに混ぜて与え、少しづつ比率を増やしていく方法が推奨されています。
食後に床や畳をペロペロとなめるのは何故ですか?
原因として病的な場合と生理的な場合かが考えられます。
病的な場合は食糞症と同じく、食べ物と違う物を食べたりなめたりする異嗜という行動で、栄養バランスの乱れやストレス、消化管内寄生虫などが考えられます。 獣医さんに相談してみてください。

生理的な場合は、一つは口の周りについた食事を床にこすりつけて口の周りを拭いてきれいにしている場合です。
これは、食後に口の周りを拭いてあげることで改善するかもしれません。
もう一つは、食事を周りに飛ばして食べたり、器から一度床の上に置いて食べている場合が考えられます。これも食事の残りをなめているわけです。これは、器の周りにランチョンマットを敷いて器と同時に回収してしまうことで直るでしょう。
トイレのしつけが思うようにできません。
もうすでに1歳ということなので一般的に言われる「しつけ」の時期は過ぎていますが、愛情を持って根気よく教えれば必ずできるようになるはずです。
性別がわかりませんが、雌よりも雄の方がやっかいかもしれません。
というのは、排尿という行為は自分のにおいで自分のテリトリーを確保するなわばりの支配行動でもあるからです。
ひょっとするとまだ新しい生活になれていなくて、自分の居場所を確保するためにやっているのかもしれません。

また、いつもトイレをしていた環境が今はなくてとまどっているのかもしれません。
たとえば、今まではお風呂場でしていたとか、ベランダでしていたとか、でも今はペットシーツが敷いてあるだけとか。
なるべく以前の環境に近くしてあげて慣れてから飼い主さんの都合に合わせていくようにしてください。
また、しつけ方についても、なるべく褒めてしつける方が良いでしょう、そうでないと新しい飼い主さんはその子にとってただの怖い世話人になってしまいます。
散歩中に他の犬にマウンティングするのですが…。
乗っかって腰を振るいわゆるマウンティングは雄だけでなく雌でもすることがあります。
対象が同姓や人間や飼い主さんの体の一部のことも多く認められます。
この行動は繁殖行動でもあるのですが、愛情表現として本能的に行ってしまう行動でもあるのです。
このような行動は、本能、習慣習性、ホルモンで支配されており、避妊去勢で改善されるのはホルモンの部分だけなので、手術しても治まらないケースも多く見られます。

たしかに犬たちがそんな行動を取っていると目を背けたく恥ずかしくなりますが、彼らにとっては友情や愛情表現の一種です。
お互いにいやがっていないとのことなので喧嘩になることもないと思われますし、避妊去勢済みなので交尾してしまうこともないと思われます。
すこし大目に見てあげて、度が過ぎるようなら引き離すようにしてはどうでしょうか?
会わせる前に散歩や運動をさせて発散させておくのも良いでしょう。その前に親である飼い主さん同士が交際を認めてあげることが前提ですが・・・。
シニア犬にふさわしい上手な遊び方、触れ合い方は?
犬も年を取ると若いときのようにはしゃいだり体中で感情を表現するといったことがだんだんとなくなってきます。
特にゴールデンレトリバーは、3~4歳まで無邪気でいたずら好きで子犬みたいな性格の子が多いですが、5歳を越えた頃から急に老け込んでくる子も多いようです。

大型犬は小型犬に比べて年を取るのが早いので10歳という年齢は人間で言うと定年を迎える年齢になっています。
昔のようにボール遊びやフリスビーなどはこたえる年齢ですよね。
ブラッシングとかグルーミングを中心にスキンシップを増やして飼い主さんと一緒に穏やかな時間をゆっくり過ごせるようにしてあげてください。
運動はそれなりに必要ですが、急激に心拍数の上がることは避けて、散歩もゆっくりと時間をかけてするのが良いでしょう。
また、関節に問題の出てくる子も多く慢性的な痛みで不活発になっていたり、甲状腺機能が低下して活動が低下している場合もあるので一度獣医さんに相談してみてはいかがでしょうか?
自宅でできるヘルスチェックを教えて!
ヘルスチェックは特別 なものではありません
体重、体温、脈拍、呼吸数など数字で表すもの以外でも日常のすべてのことを観察しておくことがヘルスチェックなのです。
健康なときの目の輝き、舌のいろ、被毛のさわり心地、行動の速さ、食事の量 、飲水量、便の量や硬さ、尿の濃さと量。
このような日常に眼にしている情報をしっかりと把握しておいてください。

時々、他の人にこれらを説明するつもりで文章であらわしてみておきましょう。いざというときに自分自身が今の状態と比較するときに役に立ちます。
においや感触もだいじなチェック項目です、五感をフルに使いましょう。
健康を害したときに、これらの所見は健康時のものとは違ってきます。 その違いに早く気が付いてあげることが大切です。
それができるのは獣医さんよりも「あなた」 自身です。
人が来ても吠えなくするのは、どうすればよいですか?
玄関のチャイム=来客→警戒しなければならない、という図式がわんちゃんの頭にできあがっています。
ほえることで飼い主さんに来客を知らせているのです。
本能的な行動でもあるので、これをやめさせることは少し難しいです。
チャイムが鳴っても何事もないと認識させるか、チャイムでほえると嫌なことがおこると認識させるかがよく推奨される方法です。
前者は、来客時以外でもチャイムを鳴らして、鳴っても飼い主さんはそのチャイムとほえるわんちゃんを無視してそのままの行動を続けて、そのことにわんちゃんを慣れさせる方法。
後者は吠えたときにお酢のスプレーなどを吹き、チャイムといやな印象を関連づける方法です。
飼い主さんが吠える犬以上に声を張り上げて叱ることは、一番やってはいけないことです。
吠えたことに対して飼い主さんが反応してくれとたと思ってしまうからです。
食糞をやめさせる方法はありますか?
食糞は、異嗜(いし)という行動のひとつと考えられています。
原因は病的な場合から精神的なものまでいろいろ考えられます。
本能的な行動でもあるので、やめさせることは少し難しいです。
消化管内寄生虫がいると異嗜が起こりやすくなると言われています。 検査して必要があれば駆虫してください。
その他には栄養バランスに問題がある場合にも異嗜が起こるので良質のドッグフードを適切な量しっかり与えてみてください。

さらに、ストレスや欲求不満も原因となります。 十分な運動をさせて、ブラッシングしたりなでてあげたり飼い主さんとのスキンシップを増やしてください。
たいていの場合、上記のことをしっかりやっていただければ少しずつ改善してくると思います。
それでもだめなときは、糞にタバスコや苦み成分を塗って美味しくないと条件付ける方法もありますが、あまりお薦めしません。
最後の手は、見張っていて便をしたらすぐにとってしまうことですが現実的でないかもしれ ません。
あまがみを治す方法は?
あまがみは、わんちゃんにとっては犬同士のスキンシップなのです。
今までそれを許容してしまっているので、わんちゃんにとっては飼い主さんとの親交を深める行動と思いこんでいると考えられます。
あまがみをした時に、過剰に反応していませんか?
わんちゃんは遊んでもらっていると思っています。
飼い主さんの気を引く手段だと思っているかもしれません。
やめさせるのは難しいと思いますが、やめさせるのであればブラッシングやハグなどわんちゃんが飼い主さんとの親交を深める時間を十分にとって上げてください。

その上で、あまがみをマイナスの印象になるようにします。
あまがみをした時にわざとのどの奥まで手を入れて「おぇっ」とさせてみます。
あまがみすると苦しくていやなことがおこると思わせるのです。
あまがみされる部分に苦み成分やお酢をつけておくのも良いかもしれません。

あとは、あまがみしても無視し続けることも少しは効果があるでしょう。

共通編

鍼やお灸は動物にも効くのですか?
鍼やお灸は、ヒトにおいては代替医療の一つとして広く行われています。代替療法はその効果が科学的未検証の医療体系と定義されていますが、漢方薬は日本では医薬品として処方されています。
そのほかにもアガリクスや冬虫夏草など生薬を用いた健康補助食品もその効果が取り上げられ広く利用されるようになってきました。
動物でもこれらの治療は非常に効果の認められることがあります。

当院では、西洋医学では限界のある腫瘍症例や脊髄疾患で下半身が不自由だったり排尿困難のある動物に鍼や温灸に最新のレーザー治療を組み合わせて、臨床症状の改善や痛みが取れるなどQOL(生活の質)の向上が認められる症例が多くいます。
また、高齢動物や坦癌動物ではさらに免疫機能が低下している場合が多く、冬虫夏草や霊芝やアガリクスなどの生薬成分が体力の維持に有効なことが多いので、これらを併用することでより効果が高まります。
慢性感染症やアレルギーなどで抗生物質や副腎皮質ホルモンなど副作用のリスクのある薬を長期使用する時に、代用としてこれらの治療や漢方薬を使うこともあります。
これらの治療は犬、猫ばかりでなく、ウサギなどの小動物においても有効です。
しかし、これら代替療法はすべての症例にいつも同様の項があるとは限らず、誤診も含めて素人判断や素人療法は危険です。
やはりまず、経験豊かな動物病院でしっかりした西洋医学的な診断をした上で、その子にあった適切な治療法を選択すべきだと思います。上手に西洋医学療法とこれら代替療法を使い分ける必要があります。そうすれば、西洋医学的な治療に限界を感じている病気にも一すじの光が差し込むかもしれません。
観葉植物をぺろり。体に悪くない?
私達の気持ちを和ませてくれる植物達、中には猛毒を持つものもあります。
また人には無害でも、犬や猫たちにとっては害となるものもあります。

植物によって引き起こされる中毒は、まだよく分かっていない部分が多くあります。
一番関心があるのは、その種類とどれだけ食べると中毒を起こすのかということですが、種類はまだしも、量についてはほとんど分かっていません。
また、感受性にもかなり個体差があり、食べて症状がでもないケースも時にあるようです。

ここでお尋ねの観葉植物やその他の中にも危険なものもありますので、少しご紹介します。
たとえば、葉や茎の中に含まれるシュウ酸カルシュウムの結晶と未確認の蛋白成分が原因物質となるものがあります。
これらは、口に入れば、口内炎や舌炎を引き起こし、皮膚に触れると、刺激性の皮膚炎を起こします。
軽いものは口内炎や接触性皮膚炎ですが、ひどくなると痙攣などの神経症状を呈したり、腎機能低下を招くこともあります。
この仲間には、カラー(オランダカイウ)、ポトス(オオゴンカズラ)、フィロデンドロン、クワズイモなどがあります。

また、ヒナギク属のデージーは、接触性の皮膚炎を起こします。刺激性がありますので食べた場合には嘔吐することがあります。反応は即時性です。このタイプには、キク属のマーガレットがあります。

原因物質はおのおの異なりますが、猛毒を持つと言われているものには、アジサイの蕾、ツツジ属のアザレア、ゲルセミウム属のイエロージャスミン、西洋キョウチクトウ、一時話題となったトリカブトなどがあります。

また、アンズや桃や桜の種の中に含まれる物質が消化管の中で加水分解されると青酸を遊離し、青酸中毒を起こすこともあります。種をかじってのみ込んだ場合には、吐かせる必要があります。

どうですか?よく耳にする植物もありますね。
あと、よくお部屋にあるものでは、クリスマスの花として有名なポイセチアの葉と茎には下痢や嘔吐を起こす物質が含まれていますし、アロエの樹液に含まれる、バーバロインという物質は量によっては下痢を引き起こします。
もし、植物を食べたり触ったことが原因で中毒症状を起こしたら、直ちに吐かせる必要があります。
すぐ動物病院に連絡して指示を受けて下さい。

有害成分を食べた現場を見つけた場合には、口の中に残っているものをつまみ出して下さい。
動物病院に行くときは、植物の種類を確認していくことと、その葉を一緒に持っていって下さい。
できれば食べた残りも一緒に。

猫編

猫飼育の日常の注意点と病気について教えてください。
猫には恐ろしい感染性のウイルス病がいろいろあります。
猫免疫不全ウイルス(猫エイズ)、猫白血病ウイルス、猫伝染性腹膜炎は発症すると死に至ることが多く大変怖い病気です。
これらの病気は動物病院で感染しているかどうかの検査ができるようになっています。
また、このうち、猫白血病ウイルス感染症については、ワクチンで予防可能になりました。
そのほかに予防可能なものとしては従来から3種混合ワクチンがあります。これは、猫伝染性鼻気管炎(FVR)、猫カリシウイルス感染症(FCV)、猫伝染性腸炎(パルボウイルス感染症)の3つの病気のワクチンです。
いったんかかると非常に直りにくかったり、死んでしまうことの多い病気ですので、飼い始めたら是非ワクチンを接種してあげてください。

猫で多く診られる病気に膿瘍(アブセス)があります。
多くは喧嘩キズが原因で化膿して膿がたまります。猫の喧嘩キズはキズが小さくて深いので膿瘍になりやすいようです。
飼い主さんが気づくのが遅れるのもひどくしてしまう原因です。外から帰ってきてけがをしていたら、たとえキズが小さくても動物病院に相談してください。
また、上記のウイルス病が蔓延していることを考えると、なるべく屋内で飼育することをおすすめします。
避妊、去勢をすると屋内でも飼育しやすくなります。

皮膚病もまた、多く見られます。そのほとんどがノミが関与しているといっても過言ではありません。
最近は屋内飼育でもノミが感染していることが多く見られます。
また、ノミがいることに飼い主さんが気がつかない程度でも、アレルギーがおこれば皮膚病の原因となります。
最近はノミ取り首輪の成分に耐性を示すノミが増えてきていると言う報告もありますが、プログラムという飲むノミの薬やフロントラインという従来と違った考え方の良いノミ予防薬がありますので先生に相談してみてください。

そのほかに多く見られるものに、FUS(猫泌尿器症候群)と肥満があります。
FUSは腎臓や膀胱に砂や石ができる病気です。
食事が関係していることがわかり、ペットフードメーカーがこのことに配慮するようになってからは多少減少傾向にありますが、しっかり予防できるフードを作るにはコストがかかるので、FUSに配慮してあると明記してあるキャットフードでも、市販のものでは発症してしまう子がいます。
一度でもこの病気と診断されたら、動物病院で処方される療養食を続けられることをお薦めします。
肥満も室内飼育の増加に伴い増えてきました。肥満は、糖尿病や肝臓病、心臓病など万病の原因になります。
ただ、これらは飼い主さんが食事に配慮してあげれば十分にコントロールできるものです。

わたしが上記で挙げた点を配慮していただければ、あなたの猫が病気になる確率はかなり下げられると思います。
手間のかかることもあるかも知りませんが、あなたの猫ちゃんの健康はあなたの管理にかかっています。
最後に、いつも注意深く観察してあげてください。そして、いつもと違う点に気がづいたら、まずかかりつけの先生に相談しましょう。

予防できるものは予防してあげる。そして異常に早く気がついてあげる。これが一番大切なことだと思います。
猫に血液型はありますか?
あります。いろいろな研究者がいろいろな分類をしています。
血液型が合わないと輸血で副作用がでます。
あるひとつの血液型が合っていても他が違うことがあるので、輸血の時は必ず血液の相性を調べます。
種類によって特定の血液型が多いと言うことはあるようですが、血液型による性格の違いは私にはわかりません。
猫に老猫ボケはありますか?
あります。犬では、夜泣き、徘徊、無制限の食欲などが多く見られますが、猫は犬や人にくらべて異常な行動をすることは少ないようです。
ボーとして寝てばかりいると言うのがよくある症状かもしれません。
猫のガン、腫瘍などの手術はあるのですか?
あります。犬や人間と同じように手術可能なものは手術でとることもあります。
ただ、猫には血液系の腫瘍が多く、これは診断のために一部を採ったり穿刺する以外は通常は手術しません。
また、エイズや白血病ウイルスの感染などがあると悪性腫瘍の場合は術後感染や転移の危険も高いので、十分な検査が必要です。